男の子の「言うことを聞かない」を悪化させる、親のNG行動とは?|子育て勉強会TERU

男の子の「言うことを聞かない」を悪化させる、親のNG行動とは?|子育て勉強会TERU

幼児教育講師のTERUです。

「男の子の子育てをする上で、絶対に親がしない方がいい事ってありますか?」

そんなご質問をいただきました。本質的には、男の子だから、女の子だから、という分類で子どもを見るべきではないと思っています。

しかし、脳科学の観点から男の子の特性を理解しておくと、日々の関わり方が楽になるかもしれません。今回はその点についてご紹介します。

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【たった1つ】男の子の子育てで気をつけたい親のNG行動 / 子育て勉強会TERUchより

【目次】

  1. 男の子の脳と女の子の脳の「傾向」の違い
  2. 男の子にNGな関わり方「ドーパミンの追い討ち」
  3. ドーパミンの追い討ちをしない「2つの対応策」
  4. 【まとめ】脳の特性を知って、関わり方を工夫する

男の子の脳と女の子の脳の「傾向」の違い

男の子の脳と女の子の脳の傾向として、僕が一番大きいと感じるのは『活動レベルとリスクテイク』の違いです。

簡単に言えば、男の子の方が女の子よりも、身体を動かす遊びや少し危険を伴うような行動に挑戦する傾向が強い、ということです。

これは、男の子の脳が「ドーパミン」という神経伝達物質の働きがより活発であることに関連していると言われます。

ドーパミンは、快楽、意欲、運動などに関わり、楽しいことや目標達成、褒められた時などに分泌されます。男の子の脳ではこのドーパミンが出やすく、その結果、勝ち負けにこだわったり、一度「やりたい!」と思ったら聞かなくなったり、突発的な行動に出やすかったりするわけです。
(もちろん、これはあくまで傾向であり、そうではない男の子もたくさんいます!)

男の子にNGな関わり方「ドーパミンの追い討ち」

そんな脳の傾向がある上で、男の子の子育てで特に気をつけたいのが『ドーパミンの追い討ち』です。

「ドーパミンの追い討ち」とは、子どもの衝動的な行動に対し、親が過剰に反応することで、その「親の反応」自体が子どもにとって新たなドーパミンのご褒美になってしまう現象を指します。

例えば、スーパーでお子さんが急に走り出したとします。「広い!走りたい!」という衝動は、ドーパミンによるものです。

この時、親が「コラ!走っちゃダメ!」と大声で叱ったり、必死で追いかけたりするとどうなるでしょうか。

親に注目された、追いかけっこが始まった、という状況が、子どもの脳にとっては「刺激的で面白い!」という新たな報酬に変わってしまいます。そして、さらに興奮して走り続けてしまう。

これが「ドーパミンの追い討ち」です。本来の「走りたい」という衝動が、親の反応によって「親を困らせて注目を集める」という別の報酬にすり替わってしまうのです。

ドーパミンの追い討ちをしない「2つの対応策」

「困った行動を注意するなということ?そんなの無理!」という声が聞こえてきそうですね。その通りです。無理です。

そこで、ドーパミンの追い討ちをせずに対処する2つの方法をご紹介します。

1) 淡々とした注意を心掛ける
これは基本ですが、注意する際に親が大げさな態度を取らず、感情のテンションを大きく変えずに淡々と伝えることで、子どもの余計な興奮を防ぎます。ドーパミンの追い討ちになりにくい、最もシンプルな方法です。

2) 「No」と合わせて別の「Yes」を選択させる
例えば、「走ってはダメ」と注意するだけでなく、セットで別の提案をします。

「ここは皆の場所だから走れないけど、この後公園に行こうか!〇〇公園と△△公園、どっちがいい?」
このように聞くのです。

実は、ドーパミンは「自分で選ぶ」「自分で決める」という時にも分泌されます。この性質を利用して、衝動の矛先を健全な選択肢に向けてあげるわけです。

「公園で何して遊ぶ?鬼ごっこ?かけっこ?」のように、子どもに考えさせる聞き方も良いでしょう。

この方法は、走る以外の困った行動にも応用できます。ドーパミンの追い討ちを避ける関わり方の一つとして、ぜひ引き出しに持っておいてください。

【まとめ】脳の特性を知って、関わり方を工夫する

  • 男の子はドーパミンの影響で、衝動的・活動的になりやすい傾向がある。
  • 親が過剰に反応すると、その反応が新たなご褒美になり、行動を助長してしまう。
  • 対処法は「淡々と注意する」、そして「別の選択肢を与えて選ばせる」こと。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!
幼児教育講師TERUでした。

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