子育て中の皆さんは、「子どもには将来こうあって欲しい」という様々な願いがあると思います。
ただ、「幸せ」というのはすごくありますよね。
今回は、そんな『幸せ』について科学的な視点でお話しさせて頂き、そこから私たちができることについて皆さんと一緒に考えてみたいと思います!
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3~12歳【幸せがもっと子育て】子どもが幸福を感じる4つの要素と育児での実践 /子育て勉強会TERUchより【目次】
- 長続き幸せするの条件「現物財」と「非足元財」
- 幸せに影響する4つの要素
- 「やってみよう!因子」とは?
- 「やってみよう!」を育む、日々の小さな実践
- 実践のための4つのポイント
- 実践の第一歩への挑戦
- 【まとめ】「やってみよう!」から始まる幸せ
長続き幸せするの条件「現物財」と「非足元財」
今年の幸福学では、「幸せ」は2つに分類されています。
① 財財
地位財とは、簡単に言えば『比較から得る幸せ』のことです。例えば『物・お金・地位』などのことを言います。この地位財から得られる幸せというのは比較的『長く続けない』幸せであると言われます。満たされますがまたすぐに次の欲求が現れて、ずっと満たされない気がしてしまいます。 そして、相対的にもどんなステージに上がっても、そこにいる人たちと比べて、自分の足元にないところに目がいってしまったり、さらに上を求めてまた満たされない現状を感じてしまう。
そして、その優れた財と対比して分類されるのが
②非金融財
非優位財とは、簡単に言えば『比較ではない幸せ』のことです。例えば『健康・自由・愛情』などのことを言います。この非優位財から得られる幸せというのは比較的『長くなる』幸せであると言われます。しかし、非自立財は『定量的では測り短いこと』『自分でコントロールしやすいこと』であることが多いため、自立財と比べて比べて短いということかなぁなんて私は思ってます。
どうもフワッとしてしまいましたが、ともかくにも『非足元財』の幸せを大切にするということが大切で良さそうです!
幸せに影響する4つの要素
では、ここから非足元財に焦点を当てて『非順位財から生まれる幸せに良い影響を与える4つの因子』についてご紹介します!慶応義塾大学大学院教授の前野隆司先生は日本人1,500人に『幸せと相関が高い要素のうち心的寄与に重点を当てた調査』を実施しました。
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①やってみよう!因子
夢や目標。やりがい。さらにそのために学びや成長しようとすることから『幸せ』です。 -
②ありがとう!要素
家族や友人など、愛情に満ちた関係や人との繋がりをかもし出すことで『幸せ』です。 -
③なんとかなる!因子
楽観的で前向きでいて、自分の良いところも悪いところもマルっと好きでいられて、失敗なども引きずりすぎず切り替えられることで得られる『幸せ』です。 -
④ありのままに!因子
他人と自分を比較せず、自分らしく自分のペースで過ごすことができることで生まれる『幸せ』です。
どれも子育てという視点から考えても大切そうな言葉ですよね。 きっと、この4つから考えられるようなことを大切にしながら子育てをされている方も多いのではないかと思います。
個人的には②の「ありがとう要素」に関する実践は比較的しやすいのかなと思います。 というか「ありがとう」という言葉は私の中で、子どもたちにとっても人に対してもとても大切にしている言葉です。
それを考えてみた、次に実践できそうなのは①やってみよう!
「やってみよう!因子」とは?
みよう要素は、現場もちょろっと話しましたが『夢や目標を思い描く』『やりがいを感じる行動を行う』『目標実現のために学習や成長しようとする』これら一連の思考や行動の中で感じることができる幸せです。
これらから私が面白いなと思うのは「思い描くだけでも幸せを感じることができる」という点。 なるほどって思いましたね。 具体的に行動を起こしているときに何か充実感を感じたり、自分の成長やできることが増えたりすることによって、幸せだと感じるのはわかりますが、行動を起こしていなくても「思い描くだけ」でも幸せを感じることですよね。
さて前野先生の説
- 夢や目標は大きくなくても良い
- 周りから見て変わっている目標でも意味のない目標でもOK!
- 没頭できるものならok!
確かに周りから見てもキラキラしている大きな目標じゃいけない!と思うと、結局周りから評価されるための目標になってしまって、それこそありのまま要素の面で幸せを感じづらくなって当然目標ですよね。
「やってみよう!」を育む、日々の小さな実践
では、そんなやってみよう! 因子から日々幸せを感じるためにできることは何があるでしょうか? その1とてもシンプルで『毎日小さな達成感を味わう環境を作る』 ということだと思います。
- ①目標を宣言する
- ②やる
- ③振り返りの時間を作る
これだけですね。笑こうやってみると面白いのもシンプルですが、これかなり難しいことだと思いますよね。大人である私たち自身もコツコツ目標を立てて実行して振り返るのって難しいんじゃないですか?
実践のための4つのポイント
この①目標を宣言する②やる③振り返りの時間を実践するときのポイントを話します!
①家族みんなで目標を作ろう!
ということですよね。
朝でも、夜でも時間を決めて「今日の目標を決めよう!お父さんはね」「明日の目標を決めよう!お母さんはね」なんてまず自分から宣言しながら、みんなのアウトプットのサポートをしてあげて、1日の目標の振り返りの時間も決めて、どうだった?
②目標は書き出そう!達成した目標の記録は残そう!
とりあえず、目標があるのはなんとか記録に残していくのが大事です!まずは目標を立てたら紙などに書いておいて、達成できたかどうか?が明確にわかります。
具体的なは方法としては、紙に書いて壁に貼る!でも、お子様専用の手帳を用意しても、ホワイトボードに書く!でもどんな方法でもOKです!そして、達成した目標を書いた紙は達成したことを花丸やシールなどで達成したことがわかるようにしてから、ファイリングしたり、勇気の方法で記録を残すことがオススメです!手帳だったらそのまま記録に残りますね!ホワイトボードなら写真をとってあげてもOKです!これまでの達成の履歴が残っていくとそれが子どもの『自信』や『自己有用感』につながります!
③達成できなかったら「次はどんな作戦で達成を目指す?」
大人でもそうですが、目標を達成できない時もありますよね。 そんなときは未達成を怒ることなく「次はどんな作戦で達成を目指す?」と問いかけてあげて下さい。目標達成未達成のときほど成長のチャンスだと私は思っています。
『未達成→戦略や作戦を考える→達成』このシンプルなサイクルを経験することで「自分の力で何かを乗り越えられる」「自分次第で結果は変わる」という大切なことを見ていけることができます。
④どんな小さな目標でも尊重しながら、ポジティブに次のステージの目標を提案
きっとこの目標設定をしていると、子どもが絶対に達成できるような目標を立てます。 ということもこれから来ると思います。 それは当然のことです。
こんな中で「そんな簡単な目標じゃ目標にならないよ!」なんて言っていては、この解決策自体がやりたくなくなってしまいます。
ではなく「そ、〇〇君の力なら〇〇が目標だと思うんだけどどうですか?」などと問いかけてあげて下さい。ポイントは「〇〇君の力なら」という、ポジティブで自分の可能性を感じる表現をしてあげることです。
実践の第一歩への挑戦
新しい何かを始めたり、提案しようと思うときは、まずは『観察』から始めましょう!
【皆さんの最近の目標はなんですか?】
ぜひ今の皆さんがすでに作っている目標などがあればそれを思いついて見つけてください。そして見つけたら「自分で目標を立ててすごいね!」を認めて言葉をかけてあげてください。
それでやって、まずはとりあえず立てている目標を大人から認めてもらうことで「目標を立てる」ということに対してやる気がかかります!
今はとりあえず一例ですが、まずは今の皆さんについて観察してみてください。 それが実践の始まりです!観察から積極的に始めてみてくださいね
【まとめ】「やってみよう!」から始まる幸せ
- 長続き幸せする:お金や地位などの「地位財」ではなく、健康愛情などの「非富」から生まれます。
- 幸せの4要素:①やってみよう!、②ありがとう!、③なんとかなる!、④ありのままに!
- 「やってみよう!因子」とは:夢や目標を持ち、そのために成長しようとすることから生まれる幸せ。
- 家庭での実践:「①目標を宣言→②やる→③振り返る」というサイクルを親子で回し、小さな達成感を味わう毎日環境を作ることが大切です。
- 実践の第一歩:まずは子どもの「今の目標」を観察し、認めてもらうことから始める。
では!今回も最後までご覧いただきありがとうございました!
幼児教育講師TERUでした。