これ、私が「子どもの学校環境など含めた環境づくり。むずいなぁ」とちょっと悩んでしまったのですが、親として覚えておくことが大事だと思いましたので、皆さんにも共有させていただきますね!
【目次】
- 親の関心ごと
- 1)アメリカの公立小中学校の児童生徒データを分析した研究
- 2)オランダのアムステルダム大学で行われた実験
- 3) 学年やクラス内での成績の順位に着目した研究
- 以上の研究結果を踏まえると・・・
- これらの研究からよく選ばれる構造
- 結論
- 【まとめ】「鶏口となるも牛後となるなかれ」の科学
親の関心ごと
私たちは、少しでも子どもにとって良い環境で過ごしてほしいと願っています。 その最も強い関心は、学校環境ですよね。
そして、そんな学校環境を考えるとき「少しでも偏差値が高い学校に行って」ほしいという想いを持たれている方は多いと思います。
これについて、今回は3つの研究をご紹介しながら、皆さんとも考えていきたいと思います。
1)アメリカの公立小中学校の児童生徒データを分析した研究
この研究からわかった結論だけ言えば、元々の学力が上位20%の生徒は、同じクラスに自分と同じように、学力の高い同級生がいて学力が向上する。
一応、もともとの学力が下位20%の生徒は、同じクラスに学力の高い同級生がいることによって、逆に学力が下がってしまう。これが1つの結果としてはそうだと思うだろう。
自分と学力に差がありすぎる人は、競争にもならず「あいつみたいにはなれない」と言えば諦めのような感情を抱きやすいため、結果として勉強に前向きに取り組む精神状態になるのは分かると思います。
2)オランダのアムステルダム大学で行われた実験
この研究も結論のみ言いますが、この研究からは、学力の低い生徒同士でグループ学習をさせた方が、学力の高い生徒と学力の低い生徒を同じグループにして学習させたときよりも成績が良くなったことが報告されています。
この実験の後に行われたアンケート調査によると、学力の低い学生のみのグループの方が、交流が多くて、授業にも積極的に参加していたそうです。
3) 学年やクラス内での成績の順位に着目した研究
この研究では、共通の学力調査で全く同じ量だった小学生の生徒を比較しました。
この2者を比較すると、1年生の子の方が、中学校で数学の学力テストの偏差値が2.1~6.2高く、国語の値が3.1~6.2も高くなっていることがわかったそうです。
これは、途中として、テストの量や偏差値よりも、相対的な順位が子どもの自信や自己感に有用に影響をつけることと、そこもありましたが、自分が努力しても追い込まないと思う存在と長くて、学習に対しての競争が下がってしまうことが原因と考えられています。
以上の研究結果を踏まえると・・・
ここまで3つの研究を紹介しましたが、内容は、
- と学力の違いがありすぎる友人が多い環境では、学力は下がりやすい傾向がある
- 学力レベルが合っている生徒同士で学ぶ、学習効果が高まる傾向がある
- テストの量よりも、集団の中での「相対的な順位」がその後の学力に影響する
この3つが判明した研究結果だと思います。
これらの研究からよく選ばれる構造
これらの研究を元によく言われるが、高い偏差値の学校にぎりぎりで受かった生徒と、1つ下のランクの学校に余裕を持って受け入れられた生徒だったと、実は、下のランクの学校に受かった生徒の方が、後々の学力向上につながることが多いということですよね。
1で見たらぎりぎり合格しても、その後粉骨精神でどんどん成績を上げる子もいますから、優先傾向ですが、実際に僕もいろんな生徒を見ていて、一定正しい構造でもあると感じます。
結論
学校環境。むずい。。
【まとめ】「鶏口となるも牛後となるなかれ」の科学
今回は、学校環境に関する少し残酷な研究結果をご紹介しました。
- 残酷な真実①:学力が低い子は、学力が高い子が多い環境にいると、逆に学力が下がってしまう傾向がある。
- 残酷な真실②:学力レベルが近い子同士で学ぶ方が、学習効果は起こりやすい。
- 残酷な真実③:絶対的な量よりも、集団内での「相対的な順位」が、その後の子どもの自信や学力に大きく影響する。
- 示唆されること:一方「鶏口となるも牛後となるなかれ(大きな集団の末端より、小さな集団のトップであれ)」という考え方は、子どもの学力や自己肯定感を育む上で、一理あるのかもしれない。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
幼児教育講師TERUでした。