幼児教育講師のTERUです。
「0〜2歳はどんな教育をしたら効果的ですか?」
こうしたご質問をよくいただきます。今日は脳科学の観点から、重要なポイントについてお話ししてみようと思います!
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【脳科学】子どもの成長に大きな差がつく0歳〜2歳の育て方/子育て勉強会TERUchより
【目次】
- 0〜2歳の脳の発達で重要なポイント
- 親子の温かい関わりとは?
- 刺激の豊かな環境とは?
- 光の落差を上手に使って脳を育てる
❶ 0〜2歳の脳の発達で重要なポイント
人のあらゆる働きは脳の機能によって成り立っているので、人の成長=脳の発達と言っていいと思います。
そして、赤ちゃんの脳の発達にとって一番重要なのは、「脳幹」の発達です。
● 脳幹とは?
脳幹とは、体温調節・呼吸・心臓の動きなど、生きていくために欠かせない機能を司る中枢です。首のすぐ上、脳の“幹”にあたる部分に位置しています。
この脳幹がしっかり育つことで、その後に発達する「感情」や「知性」を司る大脳の土台が整っていきます。
木でいえば、太くて丈夫な幹がなければ枝葉は育たない。
脳の発達もまさに、木の成長と同じようなイメージなんです。
では、どうすればこの脳幹がよく育つのか?
大切なのは、以下の2つの環境です。
- 親子の温かい関わり
- 刺激の豊かな環境
❷ 親子の温かい関わりとは?
0〜2歳の時期に最も効果的な教育は、いわゆる“英才教育”ではなく、「親子のぬくもりある関わり」です。
● 具体的には何をすればいい?
- 抱っこする
- 体を触ってあげる
- 穏やかに話しかける
- 笑顔で目を合わせる
こうした基本的な行動が、赤ちゃんの脳にとっては最高の栄養になります。
● さらに効果を高める「応答的関わり」
ここで重要なのが、「応答的関わり」という考え方です。一方的に話しかけるのではなく、子どもの反応に合わせて返す関わり方です。
例:
- 赤ちゃんが「あー」と言いながら指差し → 「あれが気になるのね」「あれは○○だよ」と返す
- 子どもが笑ったら、笑い返す
このように「自分の働きかけに周りが反応する」という経験が、子どもの自己効力感や信頼感を育て、将来の自立や学習意欲の基盤になります。
応答的関わりに関してはこちらの動画で詳しく解説していますので、良かったらご覧くださいね!
YouTube:0~5歳【たった1つ】幼児期の子どもが最も成長する親の関わり方
❸ 刺激の豊かな環境とは?
もう1つのポイントは、赤ちゃんが五感を通してたくさんの刺激に出会える環境です。
● 日常でできる豊かな刺激の例:
- 自然の音を聞く(風の音、鳥の声など)
- 太陽の光を浴びる
- やさしい音楽が流れる空間にいる
- 家族の声を聞く・話しかけられる
- 手や目を使った遊びをする
こうした経験が、脳幹の発達を助けることが科学的にわかっています。
特に、僕が重要だと考えているのは「太陽の光」です。
❹ 光の落差を上手に使って脳を育てる
太陽の光は、睡眠の質を高めるうえでとても重要です。赤ちゃんにとって良質な睡眠は、脳の成長における最大の栄養ともいえます。
● 「光の落差」が鍵
- 朝はなるべく早く太陽の光を浴びる
- 夜は部屋をなるべく暗くして“寝るモード”へ切り替える
この「光と暗さの差」が、体内時計(サーカディアンリズム)を整えてくれるのです。
● 生まれたばかりの赤ちゃんはどうなの?
新生児期はまだ昼夜の区別がついていません。
しかし、毎朝太陽の光を浴びて、夜は静かで暗い環境を作ってあげることで、少しずつ体内時計が整い、「眠りを促すホルモン(メラトニン)」が適切なタイミングで出るようになります。
その結果、夜に自然と眠くなり、ぐっすり眠れるようになり、結果として脳をどんどん成長させてくれるのです。
以上が、「0〜2歳にはどんな教育が効果的か?」という問いへの僕なりの答えです。
特別なことではなく、当たり前と思えるようなことを大切にすることで、赤ちゃんの脳はしっかり育っていきます。
ぜひできる限りできる範囲で取り入れてみてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!