家庭でできる知育育脳・勉強

子どもの脳の4つの成長段階

家庭教育アドバイザーのTERUです。いつもご覧頂きありがとうございます。今回は『子どもの脳の成長』について解説します。「子どもを成長させる子育てをしていきたい」と考えるのであれば、基礎となる脳の成長について勉強することが大切です。

その理由は、今のお子様にとって何が重要なのかどんなことを優先すべきかなぜこの行動を取るのか、ということが理解でき、その結果親の心が楽になり、親が取るべき行動が明確になるとからです。

その為、今回は脳の成長としてぜひ知っておいて頂きたい、基礎の部分をなるべくわかりやすく解説していきます。

記事の前半では、脳の成長段階について、後半では脳をスムーズに使えるようになっていくためにやっておいた方が良いことについて解説していきます。

今回の内容はすべて私のYouTubeチャンネルでも紹介しています。 「文章を読むのが苦手」「動画のほうが頭に入る」という方は、ぜひこちらの動画からご覧ください!「知っておきたい 子どもの脳の4つの成長段階」

子どもの脳の4つの成長段階

私たち人間の脳は生き残るために様々な進化をしてきました。人間だけでなく、生き物が生存していくためには、環境に適応した進化が必要となります。中でも人間は高度な進化を遂げてきたと言われています。

一番有名なところでいうと、人間は手を使い、直立二足歩行ができるようになったことで他の動物よりも有利になったといわれています。そして経過を通して、人間の脳は面白い進化の仕方をしてきました。

進化と聞くと、古いものが新しいものへと形が変わる、ポケモンのようなものを想像するかもしれません。しかし人間の脳の進化は全く異なるもので、『古いものはそのまま残り、それに新しいものが覆いかぶさっていく』という進化の仕方です。このことから何がわかるかというと、私たちの先祖が持っていた能力やマインドは今も私たちの中に生きているということです。

私たち人間の脳の進化の過程は大きく分けると4つあると言います。

それはよく

  1. 『ワニの脳』
  2. 『ウマの脳』
  3. 『サルの脳』
  4. 『ヒトの脳』

と表現されます。

脳は『古いものはそのまま残り、それに新しいものが覆いかぶさっていく』ように進化をしていった

簡単にいうと、私たちの先祖はまず『ワニの脳』を持っていて、そこに『ウマの脳』が覆いかぶさり、次に『サルの脳』が覆いかぶさり、最後に『ヒトの脳』が覆いかぶさって、今の人間へと進化をしていったということです。

私たちの先祖が持っていた能力やマインドは今も私たちの中に生きている

子どもの成長を考える時には、この4つの脳についての理解を深めていくことが大切です。なぜかというと、子どもは生まれてから、今の進化のように、ワニの脳とウマの脳が基本的には最初に機能し始めて、次にサルの脳、ヒトの脳をいうように順番に働き始めるからです。

そして最後のヒトの脳が働き始めたからといって、他の脳が働かなくなるわけではありません。4つの脳、全てが働きながら関わり合っています。その為、今の人間はヒトの脳が一番上に覆いかぶさっているから、ヒトの脳に対してアプローチをすれば良いというわけではなく、順番に機能し始める4つの脳、それぞれの特色を知り、適切なアプローチをしていくことが大切になります。

ではまずはその4つの脳の役割と特色を解説していきます。

①ワニの脳(別名『衝動や欲求、本能の脳』):0歳〜働き始める

この脳は0歳から働き始めます。ワニの脳は別名『衝動や欲求、本能の脳』とも呼ばれます。1歳まではとにかくこのワニの脳を満足させてあげることが大切です。ワニの脳が満足していないとその後の他の脳の発達に弊害が出ることもあるそうです。

ワニの脳の特徴をざっくり言うと、ただひたすらに『今の快楽』を求める脳です。とにかく自己中心的で、「面倒くさいことは嫌!」「ダラダラが好き!」「食べ物をたらふく食べたい!」「自由に動きまわりたい!」「邪魔は許さない!」等、これらが例としてあげられます。

この脳は大人でも、極限の飢餓状態等、生存が脅かされるような状態だと、他の脳を押しのけて強力に活動し始めます。そしてもっと身近なことで言うと、ダイエットをした後に食欲が増幅してリバウンドしてしまうといったことも、このワニの脳で説明されることがあります。

②ウマの脳(別名『乱暴、不安、好き嫌いの脳』):0歳〜働き始める

この脳も0ヶ月から機能をしていますが、1歳から3歳くらいに最もパワフルに活動します。ウマの脳は別名『乱暴、不安、好き嫌いの脳』とも呼ばれます。この脳は、約生後5ヶ月から3歳くらいまでに『安心感』を与えることで満たされ、次の段階であるサルの脳の基礎となります。

私はよく別の記事で愛情の大切さについてお伝えしていますが、脳の成長の観点からいうと、愛情を与える→子どもが安心感を覚える→ウマの脳が育っていく→その後の成長に良い影響が生まれてくるこのように繋がります。

また、『今の快楽』を求めていたワニの脳に対し、『これからの快楽』を求めるようになるのがウマの脳です。

従って、

これ良い感じだな!もっと近くに行ってみよう!
これ好き!もっとこっちにきて!

など、行為愛着を示せるようになります。

また反対に

怖い!どっか行って!
これ嫌い!あっち行け!

などの拒絶攻撃を示すようになり、好きと嫌いを区別できるようになっていきます。

このウマの脳は感情に大きく影響し、才能が開花することや、社会生活に対しての影響が最も深い脳です。生涯にわたって機能し続け、サルの脳とヒトの脳が暴走するのを抑止する役割も担うと言われます。

③サルの脳(別名『他者への関心、社会性の発芽の脳』):1歳から1歳半にかけて少しずつ働き始める

サルの脳は別名『他者への関心、社会性の発芽の脳』と称され、1歳から1歳半にかけて「ウマの脳が暴れていない楽しい時」を中心に少しずつ働き始めます。動物は群れを大きくし助け合うことで生存確率を上げます。しかしそれに伴い、関わり合う社会が複雑になる面もあります。その為、必要となってきたのがサルの脳です。

仲間との助け合い、仲良くするなどの『協調』や、

俺の方がすごい。俺の方が上だ!それを尊重しろ!

という『自尊』

この人には勝てない。
周りから僕は好かれているのかな。嫌われているのかな

という『自己評価』が可能となり、今の私たちにとって大切な機能を担っています。

この脳が働き始めるサインは、『他者へ関心を持ち始める』ということです。親としては、子どもの働きかけに対してたくさんかまってあげることで、サルの脳を満足させてあげることができます。

また、3〜4歳くらいの時期にかけて、このサルの脳により、ウマの脳を多少制御できるようになっていきます。つまり、それまでの子どもはワニとウマの脳が暴走している状態なのです。

これが2歳前後は、我が強い/魔の2歳児/イヤイヤ期といわれるような状態が発生する理由です。子どもがイヤイヤと自己主張全開なのは

今、ウマの脳なのね。可愛い

と捉えてあげたいですね。

④ヒトの脳(別名『目的、戦略、抑制の脳』):大体2歳くらいから働き始めると言われる

ヒトの脳はいつから働きはじめるか、あまりはっきりしていません。しかし、ヒトの脳の一部の能力が2歳くらいから見られるため、大体そのあたりの時期だと考えられています。

ヒトの脳は別名『目的、戦略、抑制の脳』とも呼ばれます。

この脳が働き始めると、

仕組みはどうなっているのだろう

法則はないか?
これをするとどうなる?これが起こるとどうなる?

このように、考える・予想・計画を立てる、またこれらに加えて複雑な物のパターンを理解し、操作ができるようになっていきます。

具体例を1つ挙げますと、「罠を仕掛けて獲物を獲る」これは、ヒトの脳が機能しているからできる行為です。

さらに

「あの人は何を考えているのだろう。」「どんな気持ちかな?」

他者の心を感じ取ることもできるようになります。

過去・未来の認識と、他者の心を読み取る力は大体2歳くらいから4歳くらいにかけて伸びていき、言葉によってあらゆることを上手にコントロールし始めるのが大体5歳くらいです。そして計画を立てることができるようになるのが早い子で6歳くらいから、そして9歳以降に課題を遂行していくような力が大人に近づき始めます。「脳の仕組み的にまだできない」とか「そういう時期」ということが多くあるのです。

このように4つの脳は、働き始める時期も機能もそれぞれ異なります。この脳の成長段階についての知識をできる限り深め、お子様の言動の意味を理解することが、子育てをする上で大切です。

これから後半では、この脳を上手く成長させていくための考え方と方法について解説していきます。

脳を上手く成長させていくための取り組み

①2歳くらいまでにウマの脳とサルの脳を最適化してあげる

これは私がいつも発信していることなので、もう耳にタコかもしれませんが、大事なので繰り返しお伝えします。

幼少期に大切なのは『愛情』です

脳の話でいうと、特にウマの脳は生まれた時から働き始め、常に「今自分がいる世界は安全か?」「安心して過ごせる世界か?」ということをモニタリングしています。

モニタリングをしているものの、赤ちゃんはまだ自分から行動してそれを確かめることができません。安心・安全を認識する唯一の方法は、「パパ・ママから大切にされているかどうか」です。生まれてから沢山愛情を注がれて育っていくことによって、ワニの脳、ウマの脳は満たされ、「この世界は安全だ」と確信を持つことができます。

脳がこのように認識することで、次の段階であるサルの脳が機能していくための土台になります。その為、2歳までは特に何においても愛情を伝えることを大切にしてください。

特別なことをする必要はありません。可能な限り、多くのスキンシップ、沢山の言葉かけ、笑顔とアイコンタクトをとりましょう。そうすることでその後の健やかな成長へとつながっていきます。

②3歳からサルの脳の機能開始に合わせたしつけ開始

3歳くらいからはサルの脳が本格的に機能し始めるので、他者への関心が強くなっていきます。それに伴い、自分の行動に対する親の反応や表情の因果関係について理解がすすみます。その為この時期に合わせて良いことと悪いことを教えていきましょう。

方法はシンプルで『良いことへの反応を大きく、悪いことへの反応は小さくする』これだけです。

子どもが良いことをした時には大きな反応、悪いことへは小さく反応していくことで、子どもは大きな反応がくる方の行動を再現しようとします。それに伴い良い行動を積極的にできるようになっていきます。

しつけというのは何を教えるか、その内容や、「良いことへ反応して教えていく」というテクニック的なことも大事ですが、一番重要なのは親子の信頼関係です。つまり3歳からのしつけが上手くいくか、いかないかその鍵は0歳からしっかりと愛情を与えていき、安心と信頼関係を育てていくことにあります。

そういう意味で考えると、しつけの準備は0歳から始まっているといっても良いかもしれません。むしろ信頼関係が構築されていて、親がちゃんと良い見本を見せることができていれば「あえて意識して、しつけなんてする必要はない」と考えている教育者もいるくらいです。

③『手づかみ食べ』でワニの脳を満足させる

手づかみで食べることは脳に良いということを度々お伝えしていますが、これはまさに本能に任せた食べ方であり、人間が最も古くから持っている脳を使った食べ方とも言えます。この食べ方は自分の五感をフルに使う為、脳へ良い刺激を送ることができます。そしてそれがワニの脳を満たしていくことにつながります。

冒頭でもお伝えしましたが、人間の脳は4つの脳が重なるように機能していきます。そのため、一番内側にあるワニの脳が満たされれば、ウマの脳が機能していき、ウマの脳が機能していけば、サルの脳が機能していくというような関係性です。

その為、思う存分ワニの脳を満たしていくような食べ方をしていけば、ウマの脳やヒトの脳が活発に機能していくようになります。『手づかみ食べ』は親にとって、大変なことが多いのですが、赤ちゃんの時は可能な限り経験させてあげましょう。

④ワニとウマの脳を興奮させて我慢できる脳を育てる

ここまで脳の仕組みをご紹介しました。

  • ワニの脳は自己中
  • ウマの脳は好き嫌いが激しくて衝動的
  • サルの脳は周りに気を使うことができて協調ができる
  • ヒトの脳は計画や自己コントロールができる

上記のように大まかにご理解頂けたかと思います。それを踏まえて、子育ての大きなテーマである『我慢』について考えていきましょう。

子どもが自制して我慢を覚えたらどれだけ子育ては楽かそう感じるのが子育てだと思います。そして我慢する力、言い換えると自制する力将来の成功に大きく関わる力だとも言われます。その我慢する力はどの脳にあるかというと、サルの脳ヒトの脳です。

既にご理解頂いていると思いますが、サルの脳とヒトの脳を機能させる鍵はワニの脳とウマの脳にあります。ワニの脳とウマの脳を満足させるためにお勧めするのが『じゃれつき遊び』です。

じゃれつき遊びとは、くすぐり合いっこ、相撲、レスリング遊び、おしくらまんじゅう等です。これらのようなスキンシップと運動をかけ合わせたような遊びをしていくと、ワニの脳とウマの脳は最高に興奮します。その興奮が2つの脳を満足させていくのです。

ある研究では、継続的にじゃれつき遊びを行った幼稚園児に、興奮を抑制する力を測るテストを行ったところ、小学生並のスコアを叩き出したとという結果がでています。ワニ・ウマの興奮する脳の育ちが、我慢する脳も育てるということがわかります。

今回の内容は以上です。ぜひできることを実践してみて下さい。最後にまとめを表示します。皆さんが具体的に実践していただくためにご活用頂けると嬉しいです。

子どもの脳の4つの成長段階

脳は『古いものはそのまま残り、それに新しいものが覆いかぶさっていく』ように進化をしていった

私たちの先祖が持っていた能力やマインドは今も私たちの中に生きている

  1. ワニの脳(別名『衝動や欲求、本能の脳』):0歳〜働き始める
    ・1歳まではとにかくこのワニの脳を満足させてあげることが大切
    ・ただひたすらに『今の快楽』を求める脳
  2. ウマの脳(別名『乱暴、不安、好き嫌いの脳』):0歳〜働き始める
    ・生後5ヶ月くらいから3歳くらいまでに『安心感』で満たしてあげることが大切
    ・『これからの快楽』を求めることができる
  3. サルの脳(別名『他者への関心、社会性の発芽の脳』):1歳から1歳半にかけて少しずつ働き始める
    ・人と協調したり、自尊心が生まれたり、自己評価もし始める
    ・子どもの働きかけに対してたくさんかまってあげることで満足していく
  4. ヒトの脳(別名『目的、戦略、抑制の脳』):大体2歳くらいから働き始めると言われる
    ・複雑な物のパターンの理解や操作ができる

【脳を上手く成長させていくための取り組み】

  1. 2歳くらいまでにウマの脳とサルの脳を最適化してあげる
    ・「パパ/ママから大切にされる」ことで子どもは「この世界は安全か?」ということを確かめている
    ・できる限り、たくさんの触れ合い、言葉がけ、笑顔でアイコンタクトをとってあげる
  2. 3歳からはサルの脳が機能に合わせてしつけ開始
    ・良いことへの反応を大きく、悪いことへの反応は小さく
  3. 『手づかみ食べ』でワニの脳を満足させる
    ・ワニの脳を満たすことで他の脳の成長につながる
  4. ワニとウマの脳を興奮させて我慢できる脳を育てる
    ・じゃれつき遊びをたくさんするとワニとウマの脳が満足する
    ・くすぐり合いっこ、相撲、レスリング遊び、おしくらまんじゅう等

 

 

家庭でできる子どもを伸ばす子育て情報

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家庭教育アドバイザー/幼児教育講師
TERU
教育者として、これまで1000人以上の子どもたちと親御様と関わらせて頂きました。その経験を元に、子育て・知育・幼児教育ノウハウを子育てを頑張る皆様へお届けします!主に0歳〜12歳が専門です。
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